とも 読書100日記録

1日1冊、古典的名著のレビューを行います。

【2日目】キリスト者の自由

さて、2日目はマルティン・ルター

キリスト者の自由』だ。

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①予備知識

→みなさん、マルティン・ルターという名前は学校の授業で習ったかもしれません。

プロテスタントを始めとした宗教改革の火付け役」「1517年に95ヶ条の論題を発表した」的なことが教科書に載っていたと記憶してます。

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②内容と感想

→本書の内容を一言で言えば

「腐敗したローマ・カトリック協会への批判書」。

そんな感じでしょうか。

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ルターが生きた16世紀初頭、時のローマ教皇レオ10世は大聖堂を建築するために「贖宥状」を発行し、お金を集めていました。

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この贖宥状は、別名「免罪符」と呼ばれ、

買えば罪が赦されるという優れもの。

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金を積めば罪が赦される?

そんなバカな話しがあるかと思いますが、なにしろ発行人はカトリックの総本山であるローマ教皇レオ10世。

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纏わりつく「権威」が半端ないんです。

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そんなローマカトリック協会のスタンスに

「ちがうだろ、、!!」と待ったをかけたのがマルティン・ルター。 

彼の神へのスタンスは革新的で、

それまでの教会を尊重し、ローマ教皇をトップとするカトリック的な権威から人々を解放し、人間中心主義を唱えることで、近世が始まるきっかけをつくりました。

 

中世ヨーロッパは、時に「暗黒時代」と呼ばれますが、ルターの思想により、教会支配の閉鎖的な中世社会から人々を解放したと考えるとその存在の大きさに圧倒されます。

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③今後に生かせること

→「長いものには巻かろ」。

処世術としてそんな言葉を耳にします。

確かにそのスタンスは、いわゆるコスパの良い生き方かもしれません。

しかし、そこにあるものは停滞であり、

前進の兆しはありません。

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同時代から「異端」と思われた存在が国を変え、世界を変える、、とまではいかずとも、常にその可能性を包含していることを本書から学びました。

 

この本から活かせることは、

権威主義に陥りそうになったら、「自分はどう感じるのか」を大切にし、声を出すこと。

そんな感じではないでしょうか。

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